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2010年3月17日 (水)

危ないトロッコを
いかに安全に楽しむか…!?
自家用(家庭用)トロッコの
自社規格の模索

Yms001

芥川龍之介の「トロッコ」で、
ある日、良平少年は、
弟と友だちの3人で
憧れのトロッコに
こっそり乗ることができるが、
すぐさま土工に見つかり、
「この野郎! 誰に断ってトロに触った?」
と怒鳴られて、
一目散に逃げ出すという場面がある。

なぜトロッコに乗ると怒られるのか?
それは、危険だからである。
では、なぜ少年たちはトロッコに憧れ、
それに乗りたがるのか…!?
それは、危険だからである。
少年というのは、大人しか扱えない
常に危険と隣り合わせのものに憧れるものである。
私も、幼き頃、工事現場や
資材置き場などに入り込んだり、
小川や野山に入り込んで遊んでいたし、
よく怒鳴られたものである(笑)。
そんな少年がそのまま大人になってしまうと、
私のようにトロッコ好きになるわけだ(笑)。

そもそもトロッコの世界は、
今基準でいったら、
大変危険な乗り物である。
実際、当時は、トロッコの
連結作業や制動作業などで
圧死や転落事故死なんてこともよくあったとされる。
なので、そんなトロッコの世界を
再現するということは、
当然、それなりのリスクが伴うということである。
実際の所、下ノ沢鉄道の管理者様は、
一般公開や子どもを対象とした運客はしないと
ホームページではっきりと明言されている。

なので、実用最小軌道としての
15インチゲージの規格水準を
個人宅にそのまま取り入れることは大変危険である。
もっともそんなことを当社の犬走程度の狭い庭で
再現することは不可能だが…(泣・笑)。
それこそ、本物のトロッコを
単純に改軌するだけで、
キチント作る(忠実にスケールダウンする)
ということは、本物のトロッコの危険性も
そのまま取り入れるということなので、
とても危険な代物になるということだ。

でも、危険だからといって、
指を加えてあきらめてたくはない。
かといって、自己責任なんだから…といって、
実物のトロッコそのものを自宅に再現するのは
大きくなったとは言いながらも、
まだ幼き息子たちもいるので、
あまりにも危険すぎるというのも確かだ。
なんせ私の息子だからやっては駄目と言っても、
目を盗んでやる可能性は十二分にあるので…(泣・笑)。

業務用の産業軌道の規格については、
「労働安全衛生規則」という
法令で細かく定められているし、
屋上アミューズメント施設や
テーマパークにある遊戯施設にも
安全管理のための規制がされている。
しかし、自家用(家庭用)実用鉄軌道については、
そもそも需要がないというか、
そんな物好きはほとんどいないので、
「自家用(家庭用)実用鉄軌道」を対象とした
法整備や法規制はされていない。

ならば、好き勝手にやればいいとも言えるが、
大型乗用鉄道模型メーカーの
モデルニクスがホビーユースでの
不特定多数の方を対象とした運客を保証していなかったり、
せんろ商会の15インチゲージトロッコでの
人の乗車も保証していないし、
事故等の責任も負わないと
公式ホームページではっきりと明言しているように、
Nゲージや16番ゲージとは違って、
5インチゲージや15インチゲージが、
鉄道模型の範疇にギリギリ入るかもしれないが、
本物に近づけば近づくほど、
本物同様の危険性が伴うことを合わせて
ユーザーは自覚しなくてはいけないと思うのである。

Yms003
走ることよりも確実止まることが大事

それこそ、いくら自己責任とは言っても、
命あっての物種である。
そこで、自家用(家庭用)トロッコとして
15インチゲージを少しでも安全に楽しむために、
当社としてはどんな仕様・どんな規格であるべきかを
15インチゲージへの広軌化とともに
ずっと検証・模索してきているところである。

車を運転している方ならば、
誰もが当たり前に感じることは、
速度を上げれば、制動距離も伸びるし、
定員一杯に人が乗れば、
これまた制動距離が伸びるということである。
このことは、車以上に車輪と
接地面との抵抗が少ない鉄道ならば、
なおさらなことである。
とにかく、15インチゲージの場合、
走ることよりも確実に止まることが一番重要である。

Yms002
停止ブレーキがない車両は海風で自走

ということは、動力車ならば、
最初からスピードが出ない仕様にすればいいし、
電気式のブレーキだけでなく、
確実に止まる機械式のブレーキが必要なのは当然である。
5インチゲージならば、足ブレーキもありだが、
15インチゲージはそもそも足が届かないし、
一度走り出してしまったら、
とても足ブレーキで止めることはできない。
なので、少なくとも動力車には、
電気式ブレーキの方に、
停止ブレーキも兼ねた機械式ブレーキを
取り付けることは重要だと思う。

また、客貨車ならば、
車輪をプラ製にするなどして、
車両の軽量化を図ることが
大きな効果を生むことも確かだと思う。
他には、連結面に挟まれる、
連結器が外れてしまう
といったことも考えられるので、
連結器をどんな規格にするかも重要だろうし、
車両に対しての軌道のあり方も考えていかなくてはいけないと思う。
それこそ、どこまでを自己責任でカバーするのか?
つまり、使用者の運転・乗車マナーや
使用者の限定(近親者のみに限る)でカバーするかも含めて
他にもいろいろと考えていかなければならないと思う。

Yms004_2
ボルトが外れ、耐久性のなさが露呈

とにかく、日本においては、
15インチゲージをやっておられる方は、
ほんの一握りである。
その意味では、5インチゲージなど
すでに多くの実績をあげられている
他の大型乗用鉄道模型の先達の方々や
15インチゲージの先達の方々のノウハウや、
業務用向けの「労働安全衛生規則」や
遊戯施設の安全管理規則などを参考にしながら、
これからも、元来、危ないトロッコを、
自家用(家庭用)として
いかに安全に楽しむか?について
当社としての自社規格を
模索していきたいところである。

下ノ沢鉄道
http://www.h2.dion.ne.jp/~bu1492/sawatetsu.html

せんろ商会
http://senro.na.coocan.jp/

モデルニクス
http://www.modelnics.com/

※以下のサイトで、「トロッコ」の作品を閲覧・ダウンロードすることができます。
青空文庫 Aozora Bunko
http://www.aozora.gr.jp/

トロッコ 芥川龍之介
新字新仮名版
図書カードNo.43016:トロッコ
http://www.aozora.gr.jp/cards/000879/card43016.html

XHTML版
http://www.aozora.gr.jp/cards/000879/files/43016_16836.html

新字旧仮名版
図書カードNo.169:トロッコ
http://www.aozora.gr.jp/cards/000879/card169.html

XHTML版
http://www.aozora.gr.jp/cards/000879/files/169_15145.html

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15インチゲージ」カテゴリの記事

コメント

15インチの子供の安全対策は特に頭が痛いところです。私のところでは過去に何度か事故が起きていて兄の子なので騒ぎにはなりませんが他人ならかすり傷でも大事になるかもしれません。でも一歩間違うと死亡事故も十分起きうるのが15インチなので対策は必要ですね。私はもう放棄して「乗せない」という事でやり過ごしていますが最近仕事中に子供がトロで遊んでいるらしくトロの位置が変わっているので心配です。ナベトロは自重100キロもあるので坂で動かして人に当たれば死にます・・・真面目な話で。

投稿: 沢鉄 | 2010年3月18日 (木) 午後 09時01分

沢鉄様
立派なナベトロが完成しましたね。
でも、自重100キロとなると、
確かに走る凶器ですね。
とにかく勝手に
走り出さないようにするために、
停止ブレーキを取り付ける、
線路の水平を保つ、
客貨車はできるだけ軽量化を図るなど
5インチゲージ以上に
細かい部分に手を打たないといけないと思うわけです。
そんな思いを沢鉄様の自家用鉄道に
入線させていただいてつくづく実感しました。
とんでもない世界に
首を突っ込んでしまったのかもしれません。

投稿: どてかぼちゃ | 2010年3月18日 (木) 午後 09時54分

アメリカの捏造騒ぎではありませんが、とまることは重要なもんだいですね。

自分の所はいまだブレーキ装置をもたず、動力伝達ハンドルがギヤ直結ですから、ハンドルを手で押さえ込めばブレーキになるのですけどね。傾斜さえなければ(という理由もあって傾斜はつくらない)なんとか止められるかなというのが現実です。あとは何かをかませておいて強風での自然走行?を防止しております。

線路の敷き方(傾斜の有無)車両構造、関係者以外の乗車拒否等を考えていきまーす。
まぁ、誰かが乗るようなことはないものですから、うちの場合。

沢鉄さまのナベトロかわいいですね。素敵です。

投稿: 同僚の○○ | 2010年3月21日 (日) 午前 09時06分

同僚の○○様
鉄道はシステムですから、
車両に制動装置がなくても、
軌道さえ水平に保っていれば、
停車時に車止めを
装備すればいいと思います。
また、自家用実用鉄軌道の場合、
規格はあくまでも自主規制ですし、
自己責任比率を可変することや
使用者を制限することで、
かなり幅を持たせることは可能だと思います。
ただ、いくら自己責任とは言っても、
命あっての物種ですから、
可能な限り、安全第一に
心掛けることは重要だと考えています。
その意味では、沢鉄様のように
はっきりと使用者を規制することも大切なことだと思います。
それにしても、沢鉄様のナベトロ、本格的ですね。

投稿: どてかぼちゃ | 2010年3月21日 (日) 午後 10時39分

11位にあがりましておめでとうございます。

投稿: ituncle | 2010年3月21日 (日) 午後 11時30分

wobbly私、有る所で子どもをいっぱい乗せて走る蒸気機関車みたいな形をしたなにやらラッパ吹き吹き機関車を見たことあります
線路は固定して無くただ置いてあるだけ
枕木も1.5mおきくらいしかありませんでしたhappy02
あれって大丈夫ですか?

投稿: 15吋やってみたい | 2010年3月22日 (月) 午前 06時28分

今朝みますと14位に落ちてました。土曜日曜にみんな頑張ってます。

投稿: ituncle | 2010年3月22日 (月) 午前 06時46分

15吋やってみたい様
「線路観察学(アグネ技術センター刊)」の冒頭に、
「線路はよく言われるように、
まことに不思議な構造物である。
道床の中に埋まっているだけで、
一般の器具類のように基礎ボルト等で
大地に対して固定されているわけではない。
それでいて高速で通過する列車や重い列車を
しっかりと支持し、
途上国などの手入れのほとんどなされない危なげな線路でも、
速度さえ注意すれば滅多なことで脱線事故は起きない。」
と書かれていますが、
過信は禁物だと思います。
確かに、5インチゲージと違って、
レールそのものも大きいですから、
その保持力で木の枕木に固定してある
5インチゲージ軌框のレールが
ハの字になってしまうようなことは
起こりにくいとは思いますが、
屋上アミューズメント施設であっても、
レールこそ鉄パイプですが、
レールと枕木を
固定していないケースはありませんし、
少なくともレールと枕木は
固定すべきではないかと思います。
また、速度と車両の重さが
列車の安全を決める上では
とても重要だと思います。
見た目のリアルさも大切ですが、
やはり、自家用鉄道として楽しむならば、
安全性重視で速度も落とした方がいいと思いますし、
車両重量も可能な限り軽量化を図った方がいいと思います。

投稿: どてかぼちゃ | 2010年3月22日 (月) 午前 07時02分

ituncle様
いろいろとお気遣いありがとうございます。
掲示板No.12、早くも飛ばしていますねー。
なんせ「にほんブログ村」のランキングは、
義理人情に厚い皆々様の一日一押しに
全てがかかっていますので、
なかなか常時上位を
確保するのは難しい所です。
今後ともお見捨てにならず、
宜しくお願い申し上げます。

投稿: どてかぼちゃ | 2010年3月22日 (月) 午前 07時06分

弊社も既に30mの敷設が終わりトロッコ1両が入線しています。

先日の強風でトロッコが走り出し脱線をしていました。
皆さんの意見を見ている内に怖くなってしまいますね!

小さい子供はこのトロッコを見ると、まず押したがるものです。
親としては乗って欲しいのですがやはり押すのです。

駐車ブレーキは必須アイテムですね!
”15インチゲージ恐るべし!”

投稿: Gマスター | 2010年3月23日 (火) 午後 12時44分

久し振りにこちらへお邪魔しました。
偶然にも同じ時期に考えていることが一致してまして驚いています☆
一口に車輌の軽量化と言いましても・・・当軌道の15インチ車輌だと軽すぎて脱線しやすく逆に危険になっています。
対して24インチ車輌(軌道運搬車)の自重は約200kg弱ありますがルールを守れば脱線しませんし、ブレーキは付いていませんが止まらないとゆうこともありません。
「だめだ」「危険だ」と抽象的に説明すればするほどに子供なら(私が子供なら)乗りたくなります。何でダメで、どんな危険があるのか?それを子供たち自身に考え理解してもらうとゆうことも安全への重要な要項だと思いますが、どうもそのあたりは基準が大人の目線になって大事にされていないように思います。たとえOKを出しても、ルールを破れば具体的にこんな危険がある・・・そんな説明も無いままに、ただOKを出すだけで放置し事故になれば、それは当たり前のように思います(意見に個人差はありますので、あくまでも私個人の考え方です)。

投稿: くまかん | 2010年3月23日 (火) 午後 11時47分

Gマスター様
子どもは好奇心の塊ですし、
何でも自分でやってみたい、
体験してみて初めてわかるみたいな所ってありますね。
だから、乗せてもらうより自分で走らせたいんです。
芥川龍之介の「トロッコ」そのものの世界です。
なので、好き勝手に遊ばせるのではなく、
きちんと教えるべきことは教えながら遊ばせるべきだとは思います。
そのためには、
やはり使用者を身内のみに限定したり、
使用規定をきちんと作るとか、
勝手にいたずらできないように、
きちんと車止めをしておくとか、
コントローラーに鍵をつけるとか、
停止ブレーキをきちんと装備するとか、
車両の見た目だけではなく、
事故やケガを未然に防ぐ手立ても
きちんとこうじておくべきだとは思うのです。

投稿: どてかぼちゃ | 2010年3月24日 (水) 午前 05時19分

くまかん様
凄いイベントになったようですね。
自分の息子たちを見ていて、
何でも駄目と言っても無駄なことですし、
逆に、きちんとルールを定めていけば、
一定の年齢以上ならば、
それを理解もし、守ろうともします。
しかも、自家用鉄道は、
遊園地の遊戯施設と違って、
使用者が限定されますから、
使用者の年齢層や理解度に応じて、
遊ばせることが可能ですね。
ただ、面白そうな所だけを見て、
安易に始めてみようということになって、
大きな事故に繋がってしまっても大変なので、
ちょっと問題提起してみたものです。
やはり、15インチゲージは
小さいとは言いながらも、
実用最小軌道ですから、
危険性と背中合わせであるということを
常に自覚しながら、
安全対策とともに、
きちんと利用規程を作って、
それをきちんと守らせていくということは、
とても重要なことではないかと思います。

投稿: どてかぼちゃ | 2010年3月24日 (水) 午前 05時28分

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